先の説明の通り、間接法では血清サンプルを水で希釈してから測定に回します。
希釈の程度は20倍や30倍といった単位ですから、水で希釈されたサンプルは、そのほとんどが「水分画」になります。よって電極法にしろ炎光法にしろ、この希釈サンプルの濃度を測定すると、得られたNaイオン濃度はほぼ希釈後の「水分画」中の濃度と言って差し支えありません。そして、20倍に希釈したら、得られた希釈液の濃度を20倍に変換してもとのサンプルの濃度として報告するわけですが、ここで問題が生じます。
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