仕事と身体シグナル、人間関係

ナルシシストは仕事上の目標を達成するため、感情を無視し、人間関係を犠牲にする。だが睡眠を削り、空腹を無視し、付き合いが犠牲にならないとノルマが達成できないのなら、その仕事を続ける本質的価値はない。視点を変えて、もし自分がなにかに夢中になっているとき、睡眠を削り、空腹を無視し、友との交流に優先してそのことに没頭しているとすれば、そのエネルギーはナルシシスティックな供給源から来ている可能性がある。

ナルシシストが自分の本性に気づいたとき、自分の生活をどう立て直せばよいのか分からなくなる。彼らは「目標達成」の不毛さに気づき、自分が何を指針に生きればよいのかわからなくなる。その指針のひとつが「身体シグナルの傾聴」であり「人との交流」である。これらを他の目標達成の試みに優先させて生活していくことが、ひとつの生きる指針になるだろう。たとえ自宅に引きこもってしまったとしても、身体シグナルを感じ取る訓練はできる。外に出ることができるのなら、人との交流も持つことができる。外へ出る目的がある場合も、それに関連した活動が睡眠や食事、人との交流よりも優先されるような生き方をすべきではない。第一の優先事項は睡眠欲を満たし、空腹を解消し、人と関わり合うこと。理想を持つこと、理想へ向かって活動することはこうした優先事項を行うための手段と考える。

まず、睡眠を十二分に取る。そのうえで、空腹に敏感になる。満腹、過食による満足を得るのではなく、空腹を解消できたことに食事の満足を見出すよう意識する。そして目標への活動を通して人との関わりを得、そこから更に上位の身体シグナルである喜びや哀しみを自分の中に感じ取れるようになるというのがナルシシストが再生するための指針ではないだろうか。