ほとんどの病院には必ずと言って良いほど、ベッドサイドで「実験」をしている医師がいます。ここで言う実験とは、
「標準的治療とはおよそかけ離れた診療」
ということです。我々が日常的に行っている診療内容、教科書に書いてある治療法は、とくに疾患に特異的な治療法(急性心筋梗塞に対するバイアスピリン、外傷性ショックに対するトラネキサム酸など)については、過去にさまざまな検証を経てその地位を確立してきました。理想的には、あらゆる治療が質の高い検証に耐えてきていれば良いのですが、中には欠点を指摘されつつも臨床使用には耐えうるとして現代の医学に取り入れられたものも多いことでしょう。
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